Item detail
NEST OF MANURE(ネストオブマニュア)が展開するブランド「MANURE OF DRAWERS」。
ヴィンテージの持つ長い時間の経過でしか生み得なかった輝きを
改変・改進するというアプローチで「古くて新しく、新しいけど古いモノ」へと
現代的に昇華させるALTERATION BY・・ラインの"1910-1920's Antique French Linen Chore Work Duster Coat"です。
1910年代に作られたアトリエコートは、着込まれたくったりとした麻の風合いとリラックスしたシルエットが魅力で、フランスならではのミニマルで立体的なデザインとパターンは約100年前の物とは思えないほど現代的。
アトリエ(ワーク)コートは働く人たちにとっての上着として、 汚れの防止や機能性の求めに応じて作られましたが、特にフランスで作られた物は機能性を重視しながらも、そこかしこに繊細な数々のディティールを散りばめ、機能的装飾デザインの素晴らしさが際立ちます。 仕事着としての機能だけで無く「着心地」と「デザインの洗練」を忘れないことがモード発祥の地、フランスのエスプリ精神を表していると言えます。
世界のリネン原料のフラックス(亜麻)生産の70%を生み出し続けるフランスは、文字通りのリネン大国。温帯から熱帯の気候が必要であり、栽培が難しい綿に対し、自国気候での栽培に適したリネンはフランス人にとって生活に密着した最も身近な繊維です。このコートが作られた1910年代は栽培、紡績、製織すべてがフランス国内産であり、真正のフレンチリネンと呼べる生地を用いて製作されています。適度な厚みのある未晒しの素朴な風合いとしわが魅力的な、インドで織られたコットンブロードを手でまつり付けたライニングが、表地とのコントラストと清潔感を演出します。表地リネンとの縮率差による弛みや吊りが、表情豊かなシルエットを生み出してくれます。
内ポケットは共布のポケット口とハンドステッチが効いたソフトなフォルムで、
端部を浮かせた手のすくい縫いがつくる丸みのあるものです。
経年によるダメージへのダーニングや役立たず(useless)ポケットは、彩りを添えるアクセントとなり、端切れで作ったベルトは、巻いてキリッと着用するも、垂らしてカジュアルに使用するも。着こなしを拡げる名脇役といったところ。ボタンはフランスのデッドストックで、厚みのあるグレーベースのボタンが本来作業着であるワークコートに映えます。リネンコードでラフにかがったボタンホールは、すべて手作業で仕上げました。
着込んでいくことで進化した、洗いざらしのふくよかな皺と独特の張り感が織りなす深い風合いは、リネンならでは。ゆるやかなトラペーズラインを描き、テーラーリングに基づくパターンで作られた、ワークという範疇には収まりきらない要素に満ち溢れた一着です。
BRAND : MANURE OF DRAWERS
MATERIAL : LINEN100%(FRENCH LINEN) / COTTON100%(RUSTIC COTTON)
COLOR : IVORY
Item Size
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サイズ (cm) 着丈 身幅 裄丈 2 105 55 80
About “MANURE OF DRAWERS”
「箪笥の肥やし」の直訳。 良い意味では使われない無駄を指す言葉ですが、 肥やしは豊かな恵みをもたらす糧でもあります。 誰の箪笥にもある、今は眠ったままの、なぜか手放せない愛着のあるモノ。 新たに発見した今のお気に入り。それぞれが豊かな肥やしなのです。 チープで自由な若さの象徴を求めるのではなく、 希少性を競うマニアの道を抜け出して、セピアの憧憬に染められもせず。 消費を喚起するためだけににひねり出される「最新」の 軽薄さと胡散臭さを疑い、情報に手綱を渡すことも無い。 ブランドやラベルを外した、そのもの自体の価値を見て 浮ついた自己顕示欲と虚栄心と所有欲に満たされない。 流行りやブランドや値段の多寡に惑わない 自分で選び自分で決めるスタイルを識る人へ。 流行りじゃないから廃れないもの、古いけれども古びないものを創り続けます。
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